日本技術士会東北本部

2020年10月08日

721.ササニシキとコシヒカリ

かつておいしい米の代名詞だったのがササニシキである。ササニシキは宮城県大崎市の古川農業試験場で1963年に誕生した。既存米より収穫量が多いうえに味もよいのでたちまち人気になった。1985年には作付面積でコシヒカリに次ぐ第2位に躍進する。しかし1993年に状況は一変する。歴史的大凶作で宮城
2020年10月07日

720.窒素

空気のほぼ8割は窒素であるが、私たちは空気中の窒素を取り込んで利用することはできない。そこで動物の肉や植物を食べることで体内に取り入れている。窒素は生物にとって重要な物質であるが、空気中の窒素は三重結合をしている。三重結合は頑丈すぎてなかなか壊せない。化学反応が起きないためほとんどの生物
2020年10月06日

719.イタリアフィレンツェの大聖堂

トスカーナの宝石ともいわれるイタリアフィレンツェは、芸術や建築で多くの観光客を集める。12~13世紀に銀行業で大富豪となったメディチ家が、莫大な富でフィレンツェの街を美しく作り変えることに成功した。メディチ家は同時に、世界最高の芸術家たちのパトロンとしてルネサンス文化隆盛に貢献した。フィ
2020年10月05日

718.信楽焼きとスカーレット

NHK朝ドラ「スカーレット」の舞台になっている信楽(しがらき)を代表するのが、タヌキの置物で有名な「信楽焼き」である。大きさ5mの巨大なタヌキもある。江戸時代以降タヌキの焼き物は日本各地で知られていた。昭和26年に昭和天皇をお迎えする際に、信楽でタヌキの置物を並べてお迎えしたことから有名
2020年10月04日

717.ウイルスとは?

ウイルスとは目に見えない世界の住人である。例えばインフルエンザウイルスは、大きさ1万分の1ミリという大きさで電子顕微鏡を使わないと見えない。人間の上気道の表面粘膜に入り込むとどんどん増殖する。こうしたウイルスは実はそこら辺に普通に存在している。しかし通常はヒトの免疫機能が働くので重症には
2020年10月03日

716.ウイルスと人間社会

ウイルスは昔から、さまざまな哺乳類や鳥類に「お気に入りの居場所」を確保してきた。人類に「風邪」と呼ばれる病気を起こしてきたウイルスも同じである。「生命」の定義にもよるが、ウイルスは生き物とはいえない。なぜなら自力で生きていくための「細胞」を持たないから。そのためウイルスは常に他の「一人前
2020年10月02日

715.新型コロナウイルス

コロナウイルスは動物やヒトに感染するウイルスで、表面の突起が太陽のコロナに似ていることから名付けられた。ヒトに感染するものとしてはこれまでに6種類が知られている。今回中国で感染が広がったウイルスが7番目とわかり、「新型」と呼ばれている。コロナウイルスではSARSやMERSがある。SARS
2020年10月01日

714.日本のアニメ

毎年300以上の作品がテレビ放送される日本国内にいると、当たり前になっている「アニメの存在」が、実は世界では特別視されている。いまや「アニメ」は世界で日本作品を指すことばとして定着している。ディズニーやピクサーの劇場映画は、物語があり面白いが、主役キャラがいて最後はハッピーエンドが基本の
2020年09月30日

713.感染症の歴史

人類の歴史は感染症との戦いの歴史である。制圧に成功した感染症もある一方、未知病原体による感染症の歴史は今も続く。古くから知られる感染症にペストがある。14世紀に東ローマ帝国などから世界的に流行して、1億人が死亡したとされ「黒死病」と恐れられた。1918~19年に世界で流行した「スペインか
2020年09月29日

712.麒麟(きりん)

今年のNHK大河ドラマのタイトルにもなった「麒麟(きりん)」とは、古代中国で聖人が現れると姿をみせるとされた霊獣である。「麒麟が来る」の舞台は戦国時代の始まりで、みんながもう戦うことに疲れ、良い治世が行われて穏やかな暮らしができることを願った象徴である。古代中国で鳳凰、龍、亀とともに四霊