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716.ウイルスと人間社会


ウイルスは昔から、さまざまな哺乳類や鳥類に「お気に入りの居場所」を確保してきた。人類に「風邪」と呼ばれる病気を起こしてきたウイルスも同じである。「生命」の定義にもよるが、ウイルスは生き物とはいえない。なぜなら自力で生きていくための「細胞」を持たないから。そのためウイルスは常に他の「一人前の生き物」にどっぷり頼って暮らす。風邪のコロナウイルスは上気道つまり鼻から喉までの粘膜をすみかとする。ウイルスの立場からいえば、宿主にダメージを与えすぎるのは愚かな選択だから、宿主が適度に元気で次の宿主まで連れて行ってくれることを望んでいる。新型コロナウイルスにもそういった「よい関係の動物」が存在していたはずだ。だがなぜかこれまでに縁がなかった「人類」に取りついてしまった。そして呼吸器系の奥の細胞に取りついて肺炎をもたらすことになったと思われる。長い時間で考えれば、ウイルスは遺伝子を変えながらできるだけ宿主にやさしい方向に進化するはずで、人類の側では徐々に免疫を確保していく。