日本技術士会東北本部

2017年04月07日

272.みやぎの名産「笹かまぼこ」

 かまぼこの購入額で仙台市はダントツの1位である。仙台市民は1世帯あたり年間1万2000円をかまぼこ購入に費やす。独走の理由は宮城の名産「笹かまぼこ」、県内外への贈答用に買う人が多い。明治時代に仙台でヒラメの大漁が続いた。そこでヒラメをすり身にして竹串に刺して焼いたのが笹かまぼこの

2017年04月03日

271.トイレの擬音装置

 今では当たり前になっているトイレの擬音装置。1950年頃から水洗トイレの普及が進み、簡易水洗型トイレを販売していた折原製作所は、女性客の要望に応えて流水に似た音を出す「エチケットーン」を1979年に開発・発売した。これが世界初のトイレ擬音装置誕生である。1988年に、今や擬音装置

2017年03月13日

270.IoT(アイオーティー)

 最近話題のことばに「IoT(アイオーティー)」があり、英語のInternet of Thingsの頭文字である。家電や文房具といった日用品から巨大な設備や産業施設まで、あらゆるモノがネットにつながることで、社会が大きく変わると予測されている。近年では各国政府や大手企業が競うように

2017年03月08日

269.放射線の発見

 今から120年前の1895年、ドイツの物理学者レントゲンは目に見えない未知の何かの存在に気づき、これを「X線」と名付けた。X線は透過力が高く紙やヒトの体を透過して写真乾板に像をつくった。X線の発見を知ったフランスの物理学者ベクレルは、1896年にウラン塩が未知の線を出していること

2017年03月05日

268.うま味

 「うま味」は他の基本味である「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」と並ぶ基本味の一つである。昆布に含まれる成分においしさの元があることに着目して、東京帝国大学の池田菊苗博士が1908年にグルタミン酸を取り出すことに成功し、その味を「うま味」と名付けた。博士は新しい調味料「グルタミン酸ナ

2017年03月01日

267.水産大手企業のビジネス

 水産大手企業は、かつて世界の海で自由に漁業ができる時代には「魚を捕る」ビジネスを展開していた。その代表が捕鯨であり、戦後食糧難の時代に貴重なタンパク源を国民に供給した。昔はクジラ肉が安かった。しかしその自由度はなくなり次に商社に脱皮した。世界各地の拠点で水産物を買いつけし、それを

2017年02月28日

266.セロハンテープ

 セロハンテープは戦後の文房具における大ヒット商品の一つである。1930年に米国3M社が開発したのが始まり。第二次大戦後GHQから開発を依頼されたのが、ばんそうこうを製造していた日絆工業(現ニチバン)である。依頼を受けて約1ヶ月で完成納入すると、GHQ将校らは優秀な日本の技術力に驚

2017年02月24日

265.スマホの振動バイブ機構

 スマホの着信音の代わりに使われているのがバイブレーション(振動)方式である。これはモーターの先に分銅(ふんどう)が付いていて、重心が偏った状態で分銅が高速回転することにより振動が起こり、それがスマホケースに伝わるようになっている。分銅の直径は4ミリと小さいが、スマホの平面に垂直の

2017年02月22日

264.飲料等の糖分表示

 コーラやジュースなどの飲料では、原材料表示欄に「果糖ブドウ糖液糖」といった表示があるが、私はこれまでよく理解していなかった。これは「異性化糖」という液糖であり、トウモロコシなどのでんぷんを原料にして、酵素の働きによってブドウ糖に変換しさらに果糖に変換したものである。表示が「ブドウ

2017年02月19日

263.科学掘削船「ちきゅう」

 海洋開発研究機構が運用する日本最大の科学掘削船が「ちきゅう」である。2001年に建造が始まり2005年に完成した。三菱重工業がとりまとめと掘削部分の開発を行い、三井造船が船体部分を担当した。「ちきゅう」はいかりを使うことなく、強い風や潮の速い場所でも同じ場所にとどまり続ける「船位