日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

268.うま味

 「うま味」は他の基本味である「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」と並ぶ基本味の一つである。昆布に含まれる成分においしさの元があることに着目して、東京帝国大学の池田菊苗博士が1908年にグルタミン酸を取り出すことに成功し、その味を「うま味」と名付けた。博士は新しい調味料「グルタミン酸ナトリウム」の製法を開発。こうしてつくられたのが「味の素」などの商品名で普及している「うま味調味料」である。うま味の代表が昆布に多く含まれる「グルタミン酸」で、他にもかつお節に含まれる「イノシン酸」や、干しシイタケに含まれる「グアニル酸」がある。今日ではUMAMIという用語で国際的にも認知されている。