日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

569.水星と金星

 地球よりも太陽に近い惑星が「水星」と「金星」である。水星は秒速47キロという高速で太陽の周りを動いている。水星は岩に包まれた巨大な鉄のかたまりで、強力な磁場が発生している。これまで水星に到達した探査機は二つ。1973年打上げのマリナー10号は、地上700キロの地点まで到達し写真撮影した。2004年打上げのメッセンジャーは、水星の周回軌道に到達して水星の全エリアを撮影し、北極と南極に氷の存在がわかった。一方金星に関する情報の多くは旧ソ連から伝えられた。金星は地球とほぼ同じ大きさで、分厚い大気に覆われ地球からはこの外側大気しか見えない。旧ソ連は1960年代から次々と探査機を打ち上げ、1970年打上げのベネラ7号は金星地上に着陸し、溶けるまでの50分間データを送信した。地表温度は500度、気圧は地球の75倍。大気ガスの温室効果で高温になっている。日本も金星観測衛星「あかつき」を打ち上げた。