日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

568.南極大陸、昭和基地

 南極は雪と氷におおわれた大陸である。日本からの南極観測は長い歴史があり、本年第60次隊が観測を終了した。隊員たちは海上自衛隊の観測船「しらせ」に乗船して南極をめざす。「しらせ」は海氷エリアに入ると厚さ1.5mの氷を割りながら進み、1週間かけて日本の南極観測拠点である「昭和基地」に到着する。夏になると氷の下から陸地が顔を出す。そしてその陸地には湖もあり、昭和基地の周辺には100個以上もあるという。この湖の中に潜ると、緑色のじゅうたん状になって、奥の水深10mほどの場所にはやはり緑色の突起状のものが林立している。これは「コケボウズ」と呼ばれ多数のコケやバクテリアなどなどが集まったもの。日本のチームが世界で初めて発見した。数万年も前から存在しているらしく、南極は原始地球に近い環境なので、地球の生命誕生に関する秘密が隠れているかもという。遺伝子を調べると新種のバクテリアがたくさん出てくるという。ふしぎな未知の世界だ。