日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

393.伊勢神宮

 2000年の歴史を持つ伊勢神宮は、皇室の祖先神とされる天照大神をまつる、日本人の氏神的存在である。お伊勢参りは江戸の昔から人々のあこがれであった。伊勢神宮の正式名称は、ただの「神宮」。125の宮社があり総面積は東京都世田谷区とほぼ同じ。年間800万人が訪れる。平成25年に「式年遷宮」が行われた。これは、20年に一度社殿を建て替えご神体を遷座するという、神宮最大の神事である。20年ごとに交互に建てるための、隣り合わせの2つの敷地がある。これは1300年前、天武天皇の発意で始まり、戦国時代130年間中断したが、その後はずっと繰り返されてきた。神宝や装束もすべて20年ごとに新調される。伊勢神宮の社殿建築は日本古来の様式で、防腐の機能がない。礎石も使わず地面に直接柱を立てる方式で、20年ごとの建て替えは理にかなう。一度の式年遷宮で必要なヒノキ材は全体で約1万本という。