日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

356.「そうめん」と「ひやむぎ」

 乾麺では、歴史的には「そうめん」が古く中国の「索餅(さくへい)」が起源とされ、奈良時代に日本に伝わった。小麦粉と米粉を練って縄のようにねじったものだった。やがて小麦粉に塩と水を加えて練り、手で延ばす現在の形になった。室町時代になって「そうめん」と呼ばれ始めた。「ひやむぎ」の起源は室町時代の「切り麦」で、小麦粉を練って延ばし包丁で切ってつくった。冷やしたものを「ひやむぎ」と呼んだ。製法や太さは「そば」に近く、江戸時代に広まった。小麦粉が原料の国内産乾麺に占めるシェアでは、「ひやむぎ」17%、「そうめん」50%と、明らかに「そうめん」が多い。ちなみに宮城県の「うーめん」は長さが9センチと短いそうめんである。JASでは、太さの直径1.3ミリ未満が「そうめん」、1.3ミリ以上1.7ミリ未満が「ひやむぎ」、1.7ミリ以上が「うどん」となっている。有名な「そうめん」としては、兵庫県の「揖保乃糸」や奈良県の「三輪そうめん」がある。