日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

355.国民食のカレー

 外国人居留地があった横浜で明治5年に発行された料理書に、カレーのレシピが載っていてこれが日本にカレーが伝わった最初とされる。旧陸海軍でカレーが食事に採用され、軍隊でたくさんの人がその味を知り作り方を教わった。その人たちが退役して全国各地に戻り、家庭でもカレーを作るようになって国民食のカレーに育っていった。明治時代にはカレーうどんも誕生し、昭和初期にカレーパンも登場する。1950年代に現在のような板状カレールーが登場して、1960年代には粉末のカレー粉ではなく固形ルーが一般的になった。1968年に大塚食品が世界で初めてレトルトパウチに詰められたカレー「ボンカレー」を発売した。今では各地でご当地レトルトカレーが販売され人気になっている。カレー料理では、大阪から西ではジャガイモはメークイン、牛肉を使いラッキョウを添える。一方名古屋から東ではジャガイモは男爵イモ、豚肉を使い福神漬けを添えるといった地域差がある。