日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

249.風力発電と炭素繊維

 炭素繊維は1961年に工業技術院の進藤博士により開発された。鉄よりも強くアルミよりも軽いと称される。東レは1971年に工業化して三菱レイヨンは1983年に工業化した。炭素繊維の世界市場は4万1000トン(2015年)。東レは世界シェア43%で首位。その東レが低価格品を生産するメキシコ工場に百数十億円を投資して能力を3倍にする。これは風力発電用風車向けが好調なためという。風力発電設備は巨大化が進み、特に回転羽根(ブレード)は軽量で高強度のものが求められる。それに応えるのが炭素繊維複合材料であり、ガラス繊維複合材料と組合わせて使用される。