日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

675.「高血圧」と血圧目標

高血圧は日本人に最も多い生活習慣病といわれ、国内の患者数は推定400万人。血圧とは、血管内の圧力であり心臓から流れる血液が血管を押す力といえる。普通は上腕動脈の圧力をいう。心臓が収縮して血液を押し出すときの最も高い血圧が、収縮期血圧(上の値)である。一方血液の流れがゆるやかなときの最も低い血圧が、拡張期血圧(下の値)である。血管の抵抗が大きくなると血圧が高くなる。血圧が高いと脳卒中や心筋梗塞を起こす危険性が高まる。高血圧の診断基準は、最高血圧が140ミリHg以上、最低血圧が90ミリHg以上である。日本高血圧学会は、高血圧治療ガイドラインを改定した。75歳以上は140未満を、75歳未満は130未満を目標とするようにした。塩分の取り過ぎなどの生活習慣積み重ねで血圧が上がる。食塩は一日6グラム未満にすること。野菜、果物、低脂肪乳製品などを積極的にとること。脂肪の多い肉などに含まれる飽和脂肪酸などの摂取を控えること。お酒は一日に一合程度。禁煙する。運動を心がける。血圧値は、時間帯や食前食後や測定環境などによって変動するので注意。NHKスペシャルでも「塩」の特集をやっていたが、塩はおいしさをつくるのになくてはならないだけに、要注意。