日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

674.増加する紙おむつ

今では使用され廃棄される紙おむつの量がどんどん増えている。一般家庭の焼却ゴミのうち使用済み紙おむつの割合は、重量比で7%になり今後ますます増加が予測される。特に高齢化で大人用が増加していく。乳幼児用紙おむつの生産数量は2017年で約160億枚、大人用紙おむつは2018年には83億枚超が生産されている。1980年代になって吸水性樹脂を使った紙おむつが登場し、それが進化を続けている。おしりが触れる表面には高密度の不織布を使い、その中にはふんわりしたパルプと吸水性樹脂の粒がある。吸水性樹脂はポリアクリル酸ナトリウムという高吸水性高分子で、100倍くらいの水分を取り込んで保持することができる。水分は表面の不織布を通り抜け、早い吸水性のパルプに取り込まれ、その後吸水性樹脂に取り込まれる。私たち夫婦が子どもを育てたときには、何度も洗って繰り返し使用する布おむつであったので、廃棄されるゴミにはならなかった。