日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

660.缶コーヒー誕生から50年

 「缶コーヒー」が、その誕生から50年を迎えた。ミルク入りコーヒーを缶につめ1969年に世界で初めて市販したのが、UCC上島珈琲である。その茶白赤3色を基調とするデザインは、10代目の現在まで守り続けられている。その50年間の売り上げは450億本。開発のきっかけは、UCC上島珈琲の創業者上島氏が抱いた「もったいない」の気持ちだったという。その昔鉄道駅売店でびん入りのコーヒー牛乳を買って飲み、発車ベルが鳴ると飲み残していても売店に返す必要があった。そこで手軽に持ち運べて飲めるようにと、缶入りを開発する。しかし缶の内側コーティングが難しかったという。この缶コーヒーが大ヒットになるのは、大阪万博であった。その後自動販売機やコンビニの普及により売り上げは拡大、他の飲料メーカーも参入した。2018年の、コーヒー飲料に占める缶コーヒーの割合は34%で、2008年に比べ半減した。近年はコンビニなどでドリップ式コーヒーが増えて、持ち運び可能な容器もできてきた。