日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

656.「色」とは何か?

 実は、人によって色の見え方は違っている。「赤色」はリンゴに付いているのではなくリンゴから反射された光を、人間の脳が「赤」と解釈している。つまり色は「もの」に付いているのではなく脳が判断している不確かなものなのである。「色」にはこれが正しいというものはない。なぜなら人は他人とは「ことば」でしか共有できないから。他の人が本当に自分と同じ色に見えているのかはわからない。太陽光は白色だが実はいろいろな波長の色が混じっている。リンゴが赤く見えるのは、長い波長の光だけを反射しそれ以外の光を吸収してしまうから。ヒトの目にあり色を判断する「すい体」には3種類があり、それぞれ「赤」「緑」「青」の3色に反応する。それら3つの強さの組合せから脳が色を判断している。ニワトリは「すい体」を5種類有する。虹は7色というが実は色と色には境界はない。それでも世界で共通に使われている色名として11種類がある。いにしえの日本文化では多様な色彩の表現と再現を行っていた。2019.11.13