日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

655.琉球王国と首里城

 10月31日那覇市の首里城から出火し、正殿、北殿、南殿などが全焼してしまった。首里城は、450年にわたる琉球王国の居城であり、中国の皇帝使節団や米国のペリー提督もここを訪れた。「琉球王国」は、日本や中国と交流し東南アジアまで及ぶ海上交易ネットワークを構築した海洋国家であった。その首都に築かれた王城はグスクと呼ばれ、城の石垣は優美な曲線を描く。その石垣などの材質は琉球石灰岩つまりサンゴである。以前ブラタモリでやっていた。明治新政府によって日本に編入されるまでの450年間、琉球王国の政治と文化の中心であった首里城は、戦前に国宝に指定された。だが太平洋戦争沖縄戦で破壊・焼失した。1986年に国が復元を決定し、30年かけて全容を取り戻した。2000年には、城郭が「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録された。今回焼失した正殿などの建造物は世界遺産ではない。城の消失は15世紀以来今回で5度目であるという。