日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

600.ビールの決め手「ホップ」

 ビールがおいしい季節になった。ビールに欠かせないのがホップである。1516年にドイツのバイエルンの法律に、「ビールは水・大麦・ホップのみを原料とする」と記載されたことで、欠かせないものになった。ホップとはアサ科の多年草植物で、朝顔のようにつるが伸びて成長し、収穫期には5~6メートルの高さになる。雄と雌が別株で、ビールに使われるのは受粉前の雌株にできた、松ぼっくりのような「球花」である。国内では8~9月の収穫期につるごと刈り取って球花だけを選別し、乾燥させてから粉砕する。粉末をペレットにしてビール工場に運ぶ。ビールの製造では大麦からつくった「麦汁」がベースになる。この麦汁を煮沸するときホップを入れる。その後酵母を入れて発酵させる。ホップは少しの量でも苦みや香りや泡を生み出す。黒ラベル350ml缶あたりのホップの量は3~5個程度と言う。国内のホップの栽培地は北海道と東北である。