日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

598.カレーライスの歴史

 カレーライスは世界中で食べられている。日本人もカレーが大好きだ。カレー発祥の地はもちろんインドである。インドでは豊富な香辛料を組み合わせてつくるのが特徴で、多彩なカレーが常につくられている。古来インドはコショー、ターメリック、ジンジャーなどの香辛料生産地であり、それがムスリム商人によって中東を経由してヨーロッパに送られていた。ヨーロッパ人はインドと香辛料の直接取引を求めて航路開拓を行った。それが大航海時代である。コロンブスも実はインドをめざした。コロンブスはアメリカ大陸から唐辛子をヨーロッパに伝えた。カレーはインドからイギリスに伝わったが、数々の香辛料を用いる料理は面倒なことから、「カレー粉」が生み出された。カレー粉に小麦粉を加えるイギリス式カレーが生まれ、明治時代に日本に伝えられた。日本では軍隊において、簡単で栄養豊富な軍隊食としてカレーライスが採用された。海軍カレーのレシピは、カレー粉、小麦粉、肉、じゃがいも、ニンジン、タマネギというものだった。軍隊でカレーの作り方を覚えた人たちが故郷に戻りカレーライスを教えた。こうして定番のカレーが全国に広がった。