日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

474.温度の計測法

 温度を表す数値では、スウエーデンのセルシウスによって作成された「セ氏温度(℃)」が一般的だが、学術的には絶対温度(ケルビン)が使われる。「セ氏温度(℃)」は、水の凝固点を0℃水の沸点を100℃として、その間を100等分したものであった(現在の定義は違う)。物体の温度を計測する方法には、直接触れる「接触式」と触れずに測れる「非接触式」とがある。水銀温度計や熱電対などは接触式である。工業分野でよく使われるのは熱電対であり、電気信号として取り出せるメリットがある。非接触式では、赤外線を利用する方式(サーモグラフィ等)が知られる。全ての物体は温度に応じた赤外線を放出しているので、それを利用する。それとは別により高温を計測する非接触式が、「パイロメーター」というもので熱放射を感知測定する。白熱している物体の色温度を計測するもので、溶鉱炉など特に高温の場合(700℃以上)に用いられる。物質はその温度に応じてさまざまな波長の光を放出しており、その波長分布から計測する。