日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

462.レトルトカレーが固形ルーを逆転

 ある調査結果によると、2017年のレトルトカレーの売上高が、初めて固形のカレールーを超えた。共働き世帯の増加、単身世帯の増加等で、ルーを使って複数人分のカレーをつくる機会が減っているという。2017年のレトルトカレーの売上高は461億円で、固形ルーを5億円上回った。レトルト人気が広まった契機とされるのが2011年の東日本大震災である。現在2000種類以上あるといわれるレトルトカレーで約2割のシェアを占めるらしいのが、ハウス食品の「カリー屋カレー」である。レトルトカレーの大手3社といわれるのが、ハウス食品、エスビー食品、大塚食品である。レトルト食品とは、機密性・射光性を有するパウチ(袋)または容器を用いて、内容物を完全に密閉し加圧加熱殺菌処理を行った食品のことである。一般に入手可能な世界初のレトルト食品は、1969年に大塚食品から全国発売された「ボンカレー」である。これは「3分温めるだけですぐ食べられる」という宣伝文句でヒットにつながった。このボンカレーの生みの親とされるのが、元大塚ホールデイング会長の大塚明彦氏である。1976年に38歳で大塚製薬の社長に就任。その後ヒット商品を連発させ大塚グループの総帥になった。