日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

455.元号の改定

 2019年の5月1日に元号が変わる予定だ。最初の元号は飛鳥時代645年の「大化」で、そこからずっと続いている。かつては一人の天皇の期間に何度も元号が改定された。例えば後花園天皇の時には36年の間に8回も元号が変わっている。天変地異など何かが起こった時に天皇は、リセットの意味で元号を新しくした。だが明治になって一人の天皇に一つの元号という決まりになった。文明開化を急ぐ明治政府は、天下国家に無関心な国民に対し、統一国家形成のため天皇を中心にして日本をまとめようとした。当時庶民の間で天皇はあまり知られていなかったので、年号を天皇と直結させる「一世一元制」にした。新しい元号を決めるために使われるネタ本があるという。中国のエリートたちが使っていた「漢書」「易経」「書経」など5つである。元号は漢字2文字と決められている。例えば平成は、ネタ本の中にある「地平大成六存…」という文章の中の2文字からという。平成の年号については、調査して絞り込んだ3案が「修文」「正化」「平成」であり、アルファベット頭文字が昭和と重ならない「平成」が選ばれた。平成に決まった後になって、「平成」という地名の村があることがわかった。ただ読み方は「へなり」である。これまでに247の元号があるが、そこに使われている漢字は72文字という。