日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

453.世界一の巨大都市「江戸」

 江戸はその当時世界最大の人口(100万人以上)を誇る巨大都市だった。ロンドン、パリは50~60万人とされる。そもそも江戸の地は湿地の広がる小さな田舎町だった。秀吉が家康に三河の地から江戸に国替えするよう命じた。家康は関が原で勝利した後、その江戸に幕府を開いたのである。町の中心に江戸城を置き、それを起点にらせん状に堀をめぐらせた。当時、荷物の運搬には船が使われていたので、水路網は重要だった。また海を埋め立てることで土地を広げていった。こうした堀や埋め立てには石垣が必要とされた。そのための大量の石は、伊豆半島で切り出して船で運ばれた。この石垣を組んだのは、全国各地の地方大名たちであった。江戸の建設は地方大名たちを苦しめた大事業であった。江戸には各地から大量の物資が運ばれ、江戸の町はにぎわいを増していった。戦がなくなり江戸は経済都市として大きくなった。