日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

401.日本人はどこから来たのか

 東アフリカで誕生したホモサピエンスの集団の一部が、アフリカから旅立ちやがて日本列島にもやってきたのである。彼らが日本列島に到達したのは3万8000年前頃と推測されている。その後九州から北海道まで拡散していった。では最初の日本人はどこからどうやってたどり着いたのか?「沖縄ルート」「対馬ルート」「北海道ルート」の3つのルートがあるとされており、古い遺跡が西日本に多いことから「対馬ルート」が最初と考えられている。当時は氷期で海面は今より70~80メートル低かったので、海峡はあったが今よりも狭かった。なお北海道ルートは当時陸続きだった。現代の日本人のDNAには、縄文人と渡来人のDNAがおおむね2:8の割合で残っているとされる。大陸から大量にやってきた渡来人が稲作など新しい文化を伝え「弥生時代」をつくっていく。すでに日本に住みついていた縄文人と混じり合いながら、現代日本人の基礎となる「弥生人」が誕生したとされる。つまり今の日本人は、縄文人と渡来人という二つの人類が混じり合うことで生まれてきた。南北に分断された一部の縄文人は、渡来人との混血があまり進むこともなく、北海道や沖縄でそれぞれ独自の進化をたどったといわれる。