日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

198.セロファンテープ開発物語

 米国3M社のドルーは、デユポン社がつくった防湿セロファンを見て、これに粘着剤を塗れば便利になるというアイデアを思いついた。ところが開発は苦労の連続で、1年かけて粘り強く取り組み、1930年ついにスコッチセロファンテープの開発に成功した。薄く無色透明な粘着テープはいろいろな分野で活用されていった。ところがテープの切れ端が見つかりにくいというクレームがあり、1年後に切り取りナイフ付きデイスペンサーを開発した。日本の医療用絆創膏メーカーであったニチバンが終戦後に委託を受けて製造を行うことになり、「セロテープ」という登録商標を得て販売するようになった。