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814.C型肝炎とウイルス


 今年のノーベル医学生理学賞はC型肝炎ウイルスの発見に決まった。これはウイルスが起こす肝臓の炎症でA~E型の5種類のうちの一つ。日本ではC型の患者が多く約150万人いるとされる。輸血や血液製剤で感染した人が多い。1992年以降は輸血の血液検査に精度の高いウイルス検査が導入されて、現在は感染の危険性はない。感染すると約7割の人で肝臓にウイルスがとどまり、ウイルスはじわじわと肝臓の細胞を壊し続ける。これが慢性肝炎で感染に気付かない人も多い。国内では肝臓がん患者の約6割がC型肝炎ウイルスへの感染が原因とされる。1989年ウイルスの遺伝物質が特定されて研究が進み、副作用の少ない飲み薬の抗ウイルス薬ができた。実は1970年代までC型肝炎ウイルスは未知の「新型ウイルス」だった。検出法も治療法もなく暗中模索だった。C型肝炎は当初、電子顕微鏡で見てもウイルス粒子が見当たらなかった。画期的な新薬ハーポニーが承認されたのは2014年である。