日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

382.カンブリア爆発

 ダーウィンは進化論で、「生物は時間をかけて少しずつ多様化し進化する」としている。が一方で「私の理論には難点がある、それはカンブリア紀に多くの動物種が突然出現することだ」と述べている。今日の地球には100万を超える動物種がいて、そのほとんどは5億4000万年前の古生代カンブリア紀に、いっせいに出現したとされている。これを「カンブリア爆発」という。カンブリア紀に入ってわずか1000万年の間に進化多様化したのである。カンブリア紀以前の地層からは3つの動物グループ(門)しか発見されていないが、カンブリア紀に入ってからの地層では現在と同じ38門が出現している。特に急速に勢力を拡大したのは節足動物(昆虫、甲虫、甲殻類など)である。脊椎動物の歴史もここから始まっている。カンブリア初期には、硬組織を持つものが出現し、また眼をもつ動物も出現した。これにより生物間競争が激化して多様化大型化したのではと想定されている。