日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

52.クモ

 夏になってクモの巣があちらこちらにできるようになりました。クモは世界中に4万種類以上もいます。環境変化への適応能力が高く変化に対応して拡大繁栄 してきました。糸を使って上昇気流に乗って空中に浮遊できるという独自の特徴を活用して全大陸(南極大陸を除く)に分布したのです。クモは高度4000m の上空で採取されたこともあるそうです。
 その特徴は細く丈夫な糸を体内で作ることができる点にあります。人の髪の毛の30分の1という細さです が強くしなやかです。クモは一般に2種類の糸を出して巣を作ります。まず強度の高い糸で網の構造体縦糸をつくり、次に粘着性と伸縮性を有する横糸で網を編 んでいきます。クモの糸を研究している科学者がいます。クモは視力は弱いのですが、足に振動を感知できるセンサを有してエサが網にかかったことを知りま す。クモは自分の網を食べてリサイクルしているそうです。もちろん網を張らないクモも数多くいますし、水中で生活するクモ(ミズグモ)もいます。この場合 水中に自分の空気室を作って巣にしています。粘着性の糸を飛ばして獲物をとるクモもいます。
 生物界では、本当に多種多様に変化していくものです。