日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

691.食糧のもと「土」

土は生きていくために必要な「食」に直結している。食糧の95%は「土」がベースでつくられている。土の材料は、岩が細かくなってできた「砂と粘土」及び死んだ動植物が腐った「腐食」からなり、後者が植物を育成できる。風化と植物の根によって岩から土がつくられる。生物がいないところで腐食はできない。土は地球の特産物である。地球上の土は12種類があり、その中で泥だんごをつくれるのは7種類。例えばチェルノーゼムは東ヨーロッパや北米などにあって小麦の栽培などが行われる。日本の「黒ボク土」は世界一黒くてふかふかしていて、日本の土の3割を占める。火山が多い日本で火山灰により形成された。ミネラルが豊富で1mの深さになるのに1万年かかる。だが酸性になりやすいので、石灰肥料をもちいて中性にする。かつては糞尿が用いられた。良質の土をつくってくれるのがミミズである。ミミズは落ち葉などの有機物と土を食べて消化しきれなかったものを排出する。こうして通気性と排水性のよい土ができる。肥沃な土が減っていて、今後は「土」をめぐる世界的な争奪戦」が予測される。