93.軽自動車と税金
軽自動車は、誰にでも手が届く「国民車」を生み出そうと、1949年に日本独自の規格として誕生しました。エンジンの排気量(現在は660cc以下)や 車体の大きさに制約がありますが、税金や高速料金、保険料などで優遇されています。ちなみに、私が最初に手にした自動車免許は、16歳のときに取
92.大仏建立と金メッキ
奈良東大寺の大仏は752年に造立されたもので、奈良朝の鋳金工芸の粋を集めて造られた、わが国最大の鋳仏です。この大仏像は、多湿な風土のわが国で2 度の戦火にみまわれながらも、いまだに腐食現象が起きていません。建立当時のすぐれた先人の「焼付け金メッキ」が行なわれたからだといわれていま
90.冬用タイヤの話
車が走行できるのは、ゴム製のタイヤが路面に対して十分な摩擦抵抗を有しているからです。しかし雪上や氷上になると、この摩擦抵抗は10分の1に低下してしまいます。
冬用のタイヤとして1970年代から急速に普及したのがスパイクタイヤでした。これはタイヤに多数の金属製スパイ
89.眼鏡フレームと鯖江
眼鏡の街鯖江の小さな会社が作った、折りたたんだ時の厚さが2ミリという老眼鏡が、イタリアミラノのショーで好評を得たといいます。
イタリアは、13世紀に眼鏡が生まれた地とされています。最初は老眼用の凸レンズを使ったもののみであり、近視用の凹レンズを用いたものは16世紀
88.発電機と電磁誘導
人類はずいぶん昔から「電気」と「磁気」の存在に気づいていました。
しかしこれらは全く別物だと考えられてきたのです。
1820年デンマークのエルステッドが、導線に電流を流すと近くにあった方位磁石が動かされることに偶然気づきました。
イ
87.ガソリンエンジンとディーゼルエンジン
車のエンジンは、その構造から「レシプロエンジン」と「ロータリーエンジン」に分類できます。そして「レシプロエンジン」には、「ガソリンエンジン」と「ディーゼルエンジン」の2種類があります。
「レシプロエンジン」とは、シリンダー内を往復するピストンの動作を、コンロッドと
85.ジュラルミンと時効硬化
航空機材料として必須の「ジュラルミン」の発明は、1906年にさかのぼります。
発明者ドイツのウィルム氏は、アルミニウムを硬くする目的で、銅を加えたアルミ合金を高温で加熱した後、水で急冷しました。
しかし材料は硬くなりませんでした。失敗したとあきら