日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

734.日本のいちご戦国時代

 日本で生で食べられているいちごの消費量は年間9万5000トン。世界一といわれる。バナナやキウイなど多くのフルーツが輸入品なのに比べて、いちごは98%が国産品であり、さらに輸出されて人気になっている。日本ではフルーツの中でいちごが最も種類が多く295種類もある。世界中のいちごの半分以上が日本の品種とされ、207種は2000年以降につくられた。200年前の江戸時代にオランダのいちごが宣教師たちによって持ち込まれたのが最初とされる。戦後にビニールハウスが普及して全国に栽培が広がった。1980年代以降いちご生産でトップを走ったのが栃木県、15年連続で収穫量日本一を誇った。このいちご王国に挑んだのが福岡県である。1983年に新品種「とよのか」を誕生させた。これが大ヒットして福岡が販売額日本一になる。そこで栃木が王者復権をめざして、たった4年で開発したのが1996年「とちおとめ」である。これで日本一に返り咲く。福岡県はきれいな赤をめざして開発を強化し2002年にできたのが「あまおう」である。こうして西の「あまおう」と東の「とちおとめ」の戦いが起こっている。