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726.消せるボールペン


 パイロットの消せるボールペンは世界100か国で26億個も売り上げたヒット商品である。開発をスタートさせ継続した責任者は中筋さん。商品化まで30年以上かかった。中筋さんは1966年に名古屋の筆記具会社パイロットに入社、筆記具以外のインク開発部門へ。そこで「色が変わるインクをつくりたい」と思う。1971年には加熱すると消えて冷やせば元に戻るインクを開発した。インクはABC3つの材料からなる。AとBは透明だが2つがくっつくと色が出る。加熱するとBはAから離れてCに付くので色が消える。温度が下がると再びCはBから離れてAとBがくっついて色が出る。しかしここから長い期間は、「面白いけど何に使えるのか?」に対していろいろな商品を試行錯誤して過ぎていく。2001年社長が「消せるボールペン」の開発を求めた。ボールペンとして使うためには二つの大きな課題があった。(1)お湯ではない方法で「簡単に消せること」(2)氷点下になっても消えたままでいること。(1)には摩擦熱を利用する方法で対応。(2)は65℃以上になると消えてー20℃になっても消えないインクを開発した。こうして2005年に画期的なボールペン「フリクション」が完成した。中筋さんはその後社長にもなっている。2020.4.15