日本技術士会東北本部

2016年07月10日

200.佐賀有田焼きの歴史

 今年は有田焼発祥400年の年である。豊臣秀吉による朝鮮出兵の際、後の佐賀藩祖鍋島直茂が陶工らを引き連れて帰国した。そのひとり李参平が1616年に有田の地で良質な石鉱を見つけ、日本で初めて磁器を焼いた。以後子孫は有田に根を下ろした。陶芸に限らず文字や律令宗教まで大陸や半島から日本に伝わり
2016年07月09日

199.大人の塗り絵と色鉛筆

 色鉛筆のセットが最近売れているという。ブームの火付け役は「大人の塗り絵本」のヒットである。そういえば本屋に行くとたくさん並んでいる。三菱鉛筆の36色セットは5ヶ月で年間目標の4倍の注文が入った。100色セットも売れている。大人の塗り絵本「ひみつの花園」がヒットしているらしい。全世界で累
2016年07月08日

198.セロファンテープ開発物語

 米国3M社のドルーは、デユポン社がつくった防湿セロファンを見て、これに粘着剤を塗れば便利になるというアイデアを思いついた。ところが開発は苦労の連続で、1年かけて粘り強く取り組み、1930年ついにスコッチセロファンテープの開発に成功した。薄く無色透明な粘着テープはいろいろな分野で活用され
2016年07月07日

197.カブトガニの悲劇

 カブトガニは古生代からその姿がほとんど変わらない「生きた化石」であり、一部は天然記念物になっている。「カニ」の仲間ではなく「サソリ」や「クモ」の仲間に分類される生き物。特徴は「青い血液」であり、血液には鉄の代わりに銅が含まれているから。アメリカ東海岸に生息するアメリカカブトガニは、毎年
2016年07月06日

201.牧野富太郎

 牧野富太郎は「日本植物学の父」と呼ばれる研究者である。1862年高知県の造り酒屋の息子に生まれたが、植物が大好きで独学で勉強した。ムジナモなどの新種を含む約40万枚の植物標本を収集して「牧野日本植物図鑑」を完成させた。彼が学名をつけた植物は1500以上。「日本植物志図篇」では収録される
2016年07月05日

196.認知症大国 日本

 世界で最も速いペースで高齢化が進んでいる日本、2012年時点の認知症患者数は462万人にのぼり、高齢者の7人に1人が認知症である。認知症患者のうち170万人は自宅で介護保険を使っており、入院している人が8万人いる。医療や介護のコストは今後もうなぎのぼりで、介護する家族らの負担も非常に大
2016年07月04日

195.画期的な薬「オプジーポ」

 尽くす手がないと言われてきた末期がんに、劇的な効果を与える新薬が登場した。小野薬品工業の「オプジーボ」である。国内外の臨床試験では、末期のがん細胞が小さくなったり消えたりしている。オプジーボは免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる新世代のがん治療薬で、体が本来持つ免疫細胞の力を引き出して
2016年07月03日

194.日プラの巨大水槽技術

 香川県にある社員数100人ほどの会社「日プラ」は、水族館の巨大水槽では世界一の企業である。日プラが世界の水族館に納入した水槽は、これまで数々のギネス世界記録に認定されてきた。2013年に納入した中国広東省の巨大水槽は、長さ40m、高さ8.3mで2万4000トンもの水を入れる。アクリル板
2016年07月02日

193.CCSとは?

 北海道の出光興産苫小牧CCS実証試験センターで、製油所から出る二酸化炭素CO2を回収して地中に貯留するCCS技術の大型プロジェクトが動き出した。これはCO2をパイプラインで地中深くまで運んで内部に閉じ込めるもので、苫小牧港沖合い2.9キロの地下2800mにある地層まで送り込む。地層の中
2016年07月02日

192.仙台市の人口が過去最高

 東日本大震災で多くの被災地人口が急減する一方で、仙台市の人口は増え続ける。2015年国勢調査で仙台市は108万2185人と過去最高になった。東北6県の人口の12%が集中する。仙台市は人口移動率が高い、毎年4~5万人規模の転入転出が繰り返される。震災は仙台への転入を、復興需要の高まりや避