390.タネを考える
タネ(種)があってこそ米も野菜もとれる。かつては農家が自分で自分の野菜から種をとっていたが、今は違っている。スーパーで売られている国産野菜の種子は、そのほとんどが種苗会社の管理のもと、海外でつくられている。国内産はわずか1~2割とされる。食料自給率よりもタネの自給率の方がずっと低
389.寿司ネタのサーモン
秋になると日本の川にはサケがのぼってくる。サケは日本でも昔から食べられていたが、サケが食べるオキアミなどにはアニサキスなどの寄生虫がいるため、日本の食文化では加熱していない生のサケを食べることはなかった。したがって本来、江戸前寿司のネタにはサーモンはない。しかし今では生で食べられ
388.この差って何ですか?
テレビ番組で「この差って何ですか?」というのがある。先日は「定規」と「ものさし」の違いは何か?という話があった。「定規」は基本的に線を引くためのもので、「ものさし」は長さを測るためのものという。ただ「定規」にも目盛りがついているからまぎらわしい。三角定規や雲形定規は確かに線を引く
387.日本の仏像彫刻
日本の彫刻は仏像を中心に発展してきた。古い順にみれば縄文時代は、土偶や埴輪のように土でつくる彫刻があった。6世紀に仏教が伝わり、銅の仏像が朝鮮半島や中国からやってきた。それを手本に、土でつくった型に溶かした銅を流し込んでつくる(鋳造)ようになった。8世紀の奈良時代に、特殊な方法が
385.遺伝子の解明
メンデルの遺伝法則再発見からおよそ半世紀後、アメリカのワトソンとイギリスのクリックによって、ついに遺伝子の構造が明らかにされた。その前にまず遺伝子は、細胞の核の中の染色体に存在することが明らかにされた。この染色体は、主にDNAとヒスタミンなどのタンパク質から構成されている。DNA
383.無理数である円周率
円周率 は分母と分子が整数の分数で表すことのできない「無理数」である。つまり小数点以下が循環することなく無限に続く数だ。他にも身近な無理数としては√2がある。紀元前3世紀、古代ギリシャのアルキメデスが円周率の値は3と10/71から3と10/70の間にあることを明らかに
382.カンブリア爆発
ダーウィンは進化論で、「生物は時間をかけて少しずつ多様化し進化する」としている。が一方で「私の理論には難点がある、それはカンブリア紀に多くの動物種が突然出現することだ」と述べている。今日の地球には100万を超える動物種がいて、そのほとんどは5億4000万年前の古生代カンブリア紀に