日本技術士会東北本部

2019年10月09日

461.東京オリンピックと建築

 1964年に開催されたアジア圏初の東京オリンピック・パラリンピックは、日本の戦後復興を世界に知らしめた。新幹線や首都高速など交通インフラも整備された。建築の分野でもいくつもの成果があった。20世紀を代表する名建築としても名高いのが、「国立代々木競技場」である。代々木公園に隣接して

2019年10月04日

460.水虫の話

 一度かかるとなかなか完治しにくいとされる「水虫」は、正式には「足白せん」と呼ばれる病気である。白せん菌が皮膚で増殖することで引き起こされる。白せん菌はカビの仲間である。白せん菌は自身の成長や子孫を残すために皮膚を必要とする。それは、白せん菌が皮膚に含まれる「ケラチン」というたんぱ

2019年10月01日

459.鉄道の父「井上勝」

 東京駅の丸の内側広場に、鉄道の父といわれる井上勝の銅像が立っていた。しかし現在は駅前広場の大幅改修により像は撤去されている。この像は、100年前の東京駅開業に合わせて設置されたものである。幕末の長州藩士だった井上は、1863年21歳で伊藤博文を含む5人でイギリスへ留学する。イギリ

2019年09月28日

458.最も近い天体「月」

 地球から一番近い天体、それが「月」である。「お月さま」は太古の昔から私たちを魅了してきた。400年前にガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡を使って月を見た。そして月の表面が地球と同じように凹凸していることに驚いた。仮に地球の直系を40センチとすると月の直径は約10センチになり、地球と

2019年09月25日

457.ネアンデルタール人

 我々の祖先ホモサピエンスにとって最強で最後のライバル、それが「ネアンデルタール人」であった。かつて私たちは「現在のヨーロッパ人の祖先がネアンデルタール人である」と教わったが、それは誤りだった。30万年前先にアフリカを出てヨーロッパで独自の進化をとげたのがネアンデルタール人である。

2019年09月21日

456.チャールズ・ダーウィン

 チャールズ・ダーウィンは、1809年イングランドに生まれる。1832年海軍の調査船ビーグル号にアマチュア博物学者として乗船する。南アメリカやガラパゴス諸島の地質や自然、生物を調査し、目にしたものを記録し、標本を採集する。1836年5年間の航海を終えてイギリスに戻った後、標本をまと

2019年09月13日

454.間宮林蔵

 江戸幕府時代の後期、鎖国政策をとっていた日本に外国船が交易を求めて多数やってくるようになった。1807年にはエトロフ島がロシアの軍艦から攻撃を受ける事件がおきる。そこで幕府には、樺太(現在のサハリン)など北部地方の情報が求められるようになった。農家の長男に生まれたが、下級役人にな

2019年09月10日

453.世界一の巨大都市「江戸」

 江戸はその当時世界最大の人口(100万人以上)を誇る巨大都市だった。ロンドン、パリは50~60万人とされる。そもそも江戸の地は湿地の広がる小さな田舎町だった。秀吉が家康に三河の地から江戸に国替えするよう命じた。家康は関が原で勝利した後、その江戸に幕府を開いたのである。町の中心に江

2019年09月07日

455.元号の改定

 2019年の5月1日に元号が変わる予定だ。最初の元号は飛鳥時代645年の「大化」で、そこからずっと続いている。かつては一人の天皇の期間に何度も元号が改定された。例えば後花園天皇の時には36年の間に8回も元号が変わっている。天変地異など何かが起こった時に天皇は、リセットの意味で元号

2019年09月06日

452.インドと仏教

 紀元前2500年頃インダス川流域でインダス文明が始まったが、紀元前1800年頃には衰えた。アーリア人が侵攻して新しい文明をつくる。そのアーリア人が信仰したのがバラモン教であった。このバラモン教は厳しい身分制度をもつものだった。バラモン教に対して新しい宗教も登場するようになる。そん