日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

636.畑のお肉「大豆」

 あるテレビ番組で下記のような問題が出された。「枝豆はそのまま育つと何になるか?」「大豆を暗いところで育てると何になるか?」いずれも簡単な質問だが。私たちに身近な食べ物である大豆だが今はほとんどが輸入である。子どものとき我が家の隣は大豆畑であった。大豆は弥生時代に朝鮮半島を経て日本に伝えられたという。肉を食べる習慣がなかった日本人にとって、貴重なたんぱく源であった。一般的に私たちが食べているのは「黄大豆」で、他にも「黒大豆」「青大豆」などがある。代表的な大豆を用いた加工食品は、(1)しょうゆ、(2)味噌、(3)豆腐、(4)納豆であるが、豆腐をさらに加工したものに(1)油揚げ、(2)厚揚げ、(3)がんもどき、(4)高野豆腐などがある。豆腐をつくる過程で生まれるものに「おから」「豆乳」があり、豆乳を用いて「湯葉」ができる。枝豆は大豆の成長途中のもので、宮城には枝豆を使った郷土料理「ずんだモチ」がある。また大豆を水に浸して暗いところで発芽させると「もやし」ができる。「きな粉」は大豆を粉末にしたものである。ところで、大豆の用途で最も多くを占めるのは、実は「食品用」ではなく「大豆油用」である。