日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

624.ドローン飛行のしくみ

 従来は飛行機やヘリコプターで行っていた「空撮」が、ドローンの登場で比較的簡単に、しかも迫力を持った画像で可能になった。そのため、報道、スポーツ、映画、テレビ、CMなど多くのメデイアで使われている。今では中国DJI社のドローンが空撮用小型無人航空機として世界中で使われている。通常4つの電動モータにプロペラを直結し、プロペラの回転数を変更することで飛行を制御している。回転数の変更により上昇・下降ができる。前後左右への移動は機体を前後左右に傾けることで行う。これもプロペラの回転数制御で可能だ。ドローンは空中停止が可能であるが、空中停止のためにはモーメントのつりあいが必要になる。ヘリコプターの場合はテールローターを使う。マルチコプターであるドローンの場合は、半分のプロペラを反対方向に回転させることでモーメントをバランスさせている。ドローンの技術進歩には、スマホに搭載されているリチウム電池、カメラ、GPS、加速度計、ジャイロなどの小型軽量化と低価格化が大きく貢献しているのだ。そして「姿勢安定制御」と「GPSロック」という二つの技術が操作性を向上させた。