日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

614. 奇跡の稲「ネリカ」

 アフリカの人口が急激に増え続けている。約13億人。だが人口増に食糧生産は追いついていない。食糧の増産は喫緊の課題である。その切り札として期待されているのが「コメ」だ。特にネリカNERICAと呼ばれるアフリカのための新しいコメは、アフリカで生産が伸びている。日本が技術支援などを主導してアフリカ各地で普及が進む。ネリカは、高温と乾燥に耐えるアフリカ種と、収穫に優れるアジア種のいいとこどりを狙って開発された。1999年にネリカの陸稲7品種が公開された。これは食糧不足に悩むアフリカにとって農業革命をもたらす奇跡のコメと期待される。ミスターネリカと呼ばれる日本人坪井さんらが栽培の指導にあたっている。種まきから100日程度で収穫できる。現在1ヘクタールあたりの平均収量は2.1トンだが、本来の力は4~6トンの収穫が可能という。