日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

581.定年制雇用

 「新卒一括採用」「終身雇用」「定年制」というのが、日本で続いてきた雇用環境だったが、変化してきている。政府は「70歳定年」を打ち出した。半世紀前には定年は55歳だった。2013年に希望者については65歳まで雇用するように義務付けた法律が施行された。60歳で定年を迎えた後、希望者は契約社員として65歳まで働けるというケースが多い。そもそも定年は世界共通の制度ではない。日本で初めて定年が設けられたのは1887(明治20)年。海軍の火薬製造所で「55歳定年」の記録が残っている。明治後期から昭和にかけて民間企業にも定年制度が普及した。健康で働ける限り何歳までも働きたいという人がいる一方で、定年後には自由な時間をもって趣味などをやりたいという人もいる。テレビでいろいろな分野の職人などが、70歳80歳を超えても働いている姿を見るが、すばらしいと思う。いつまでも社会に求められて働けるなら最高だろう。