日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

560.月(Moon)

 月ははるか昔から人々に身近な存在であった。月の直径は日本の最北端から最西端までの距離3000キロにほぼ近い。月は常に同じ面(表面)を地球側に向けている。月の表面には「海」と呼ばれる黒く見える領域が多いが、裏面にはこの「海」領域はほとんどない。月には大気がないので隕石が月面に直接衝突して多数のクレーターを形成している。月の起源についてはいくつもの説があるが、有力なのが「ジャイアントインパクト説」である。火星サイズの巨大天体が原始地球に衝突し、その際に飛び散った残がいが集まって月が形成されたというものだ。アメリカの月面探査「アポロ計画」では、1969~1972の3年間で計6回にわたり月面に人を送り込むことに成功した。アポロ計画の大きな成果のひとつが月の砂や岩石を大量に地球に持ち帰ったことだ。2019年には中国の月面探査機が、月の裏側への着陸に世界で初めて成功した。月面の様子は、NASAの月面周回衛星LROが多くの写真を送ってきてくれる。最近では月に水が存在することがわかってきた。