日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

513.白血病

 競泳女子の池江さんが白血病と診断されたことを公表して話題になっている。白血病は血液のがんである。一部を除いて原因は不明だが、血液細胞のうちリンパ球など白血球ががん化する。15~19歳のがんのうち最も多いのが白血病(同世代のがんの約4分の1)という。白血病には急性白血病と慢性白血病とがあり、さらにそれぞれ骨髄性白血病とリンパ性白血病とがある。急性白血病の場合速いスピードで、血液を正常につくる機能が落ちていくため、血中の白血球の数が急激に減る。白血球は外部から入ってきた病原菌などと戦って体を守る免疫機能の中心を担うので、免疫力が低下する。さらに赤血球なども正常に機能しなくなるので、酸素や鉄分を体に十分に供給できなくなる。正確な診断のためには、骨髄検査を行って造血細胞ががんになっているかを調べる。かつて白血病は「死の病」だったが、今では早期発見で完治する病気である。骨髄移植は比較的移植が容易なので多くのケースで行われている。