日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

440.秋田新幹線

 同じことを以前にも書いたかもしれませんが…。秋田新幹線は1997年に開業した。しかしこの呼び方は間違いである、なぜなら従来線を使っており「新幹線」ではないから。正式には「新幹線直通特急」という。

ルートの大半は以前の「田沢湖線」を使っている。従来線と新幹線ではレールの間隔が異なるのに、秋田新幹線「こまち」は東京から秋田までそのまま走る。どうやっているのだろうか?従来線のレール間隔は「狭軌」と呼ばれ1067mmである。「標準軌」の1435mmになったのは、1964年の東海道新幹線が最初である。回答は、秋田新幹線を通すために従来線のレール間隔を「標準軌」に改造してしまったのである。もちろん同じ線路を走る在来線の車両もそれに合わせて改造した。しかしさすがにトンネルや駅のホームまで改造することはできず、そのために秋田新幹線の車両は通常新幹線車両に比べて狭いままである。その幅は在来車両と同じ2946mm。なお一部区間では、狭軌の車両も通す必要があって、そこではレールを3本設置してそのうちの2本を使う方式になっている。