日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

434.ノーベル賞と初期受賞者

 ノーベル賞の中核を担ってきた組織が「ノーベル財団」である。ノーベルの助手をつとめていたソールマンらが設立したもので、ストックホルムに本部を置く。この財団自体は受賞者の選考に一切かかわらない。財団は、ノーベルの遺産を運用管理する「管財人」をも担う。ちなみに2016年の賞金額は日本円で約1億1000万円。1901(明治34)年に第1回目のノーベル賞が授与された。このときの物理学賞はドイツの物理学者レントゲンである。受賞理由は「X線の発見」。このときの平和賞は、国際組織赤十字の結成に成功したスイスの実業家デユナンが受賞した。1903年の第3回物理学賞は、放射線を発見したフランスのベクレルと放射線の研究をすすめたキュリー夫妻が受賞した。1905年の生理学・医学賞は、ドイツのロベルト・コッホが「結核に関する研究と発見」で受賞。1908年の化学賞は「原子物理学の父」ザフォードが、「元素の崩壊」等に関する研究で受賞。1911年の化学賞ではラジウムなどの研究でマリ・キューリが2度目の受賞をした。著名なアインシュタインは、1921年「光電効果」に関する研究で物理学賞を受賞している。