日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

433.アルフレッド・ノーベル

 わずかな衝撃で爆発するニトログリセリンが人類史に登場したのは1846年のこと。その20年後、このきわめて危険な物質を、人が扱える爆薬「ダイナマイト」として実用化したのが、アルフレッド・ノーベルである。ノーベルが発明したダイナマイトは、鉱山での採鉱や土木工事に革新的な効率化をもたらした。一方で戦場での武器としても需要が拡大し、ノーベルは莫大な利益を得た。功罪ともに存するダイナマイトを発明したノーベルは遺言を残し、それに基づいて1901年にノーベル賞が創設された。現在、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞、文学賞、平和賞、経済学賞の6分野がある。経済学賞はノーベルの遺言にはなかったが1968年に新設された。ノーベルは、1833年スウエーデンのストックホルムに生まれた。1867年にニトログリセリンをけいそう土に混ぜて安全にしたダイナマイトを製品化した。世界50か国で特許を取得。1896年ノーベルはイタリアで死去するが、残された遺言書で、遺産の大部分を、人類にもっとも大きく貢献した人に賞の形で与えるように記した。