日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

421.超人「空海」

 今から1200年前の紀元804年、日本史上最高の天才が海を渡り唐の都「長安(今の西安)」へ行った。それが空海である。空海は書家としても知られ、日本各地に数々の伝説を残してきた。空海は774年四国に生まれ子供時代から非凡であった。31歳で遣唐使となって最澄とともに唐に渡った。最澄の場合は国費で行ったが、空海は私費留学生だった。そして空海は唐にわたったとき、すでに中国語が自由に話せたという。最澄が通訳を連れていたのと対照的だった。西安の青龍寺に留学して、インドから中国に伝わったばかりの、当時は最新の仏教であった「密教」を学んだ。ところで莫大な留学の費用であるが、空海は当時貴重であった「水銀」の鉱脈を見つけ出しそれをお金に換えたのでは?とされている。空海は恵果から後継者と認められて密教の全てを受け継いだ。帰国した空海はやがて高野山をひらく。62歳で永遠の瞑想に入った。高野山では今でも空海は生きているとして、1200年間毎日、奥の院に空海のための食事が届けられている。