日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

420.ヒトの言語

 ヒト(人類)がつくりだしたものの中で最も重要なものに「言語」がある。私たちは普通に会話していてその重要性に気付いてはいないが。ヒトの言語は、「膨大なボキャブラリー」と「文法」によって可能になった。他の動物と同様に最初は「鳴き声」にすぎないものだった。ベルベットモンキーは鳴き声を使い分けている。プレーリードッグの鳴き声はさらに多様化している。しかし彼らの場合は、いわゆる「名詞」しかない。もちろん「文法」もない。アウストラロピテクスの場合も、同様に固有名詞だけだっただろう。ネアンデルタール人は名詞に加えて動詞も使ったかもしれない。石の道具を使い文字を持たない民族でさえ、けっこう複雑な言語を使っていることがわかっている。ヒトはより正確なコミュニケーションをやりたいという思いから、膨大な数の「名詞」に加えて、「動詞」「形容詞」「副詞」などを使い、その使い方における文法を定めることによって、複雑なコミュニケーションをも可能にした。現在地球上では約7000の言語が使われているが、それが次々と消滅しつつある。グローバル化などで200ほどしか残らなくなるといわれる。