日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

416.巨大動物「マンモス」

 約400万年もの間地上に生活していた陸上の巨大草食動物が「マンモス」である。人類はかつてマンモスと同じ時代を生きていたのだ。マンモス最後の種である「ケナガマンモス」は、25万年の間地上に生息しそのほとんどは1万年前に姿を消した。最古のマンモスは、300~400万年前にアフリカ大陸から北へ移動し、ユーラシア大陸において「南方マンモス」が登場する。これは肩までの高さが4mと巨大であった。200万年前南方マンモスはベーリング海峡を渡って北アメリカへ移動し、北アメリカで「インペリアルマンモス」が登場する。そこからさらに南下して中米で「コロンビアマンモス」が現れる。一方ユーラシア大陸でも「ステップマンモス」が現れ、これが「ケナガマンモス」へとつながっていった。「ケナガマンモス」は比較的小型で、全身を長い毛でおおわれていた。「ケナガマンモス」のDNAは現代の象のDNAと99%が同じであるという。いくつもの壁画などにマンモスの絵が描かれており、人類はマンモスを怖れながらも利用していたことがわかる。1万3000年前にマンモスなど巨大動物の4分の3以上が姿を消している。その原因はわかっていないが、環境の変化や隕石落下などの説がある。最後までマンモスが生き残っていたのはシベリアで、その永久凍土層からいくつものマンモスが見つかっており、研究の進歩に貢献している。