日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

415.「お茶」の話

 今日世界は「お茶の文明」と「コーヒーの文明」に二分されている。中国文明とイギリス文明の影響を受けたところはお茶の文明圏となっている。日本と中国は「緑茶」である。中国では大多数の人はジャスミン茶を飲んでいる。その元となっているのは緑茶である。同じ緑茶でも、日本では蒸してつくるが中国では釜炒りにしてつくるという違いがある。お茶は大きく「発酵茶」「半発酵茶」「不発酵茶」「代理茶」の4つに分けられる。熱処理をして自家発酵を止めた「不発酵茶」が緑茶である。半分がた発酵したところで止めた「半発酵茶」がウーロン茶である。発酵を続けると真っ黒になる。このように完全発酵させたものは独特のにおいを出す「発酵茶」となり紅茶が該当する。代用茶とはハーブティーなどである。日本に最初にお茶が入ってきたのは奈良時代の末であるが普及することはなかった。鎌倉時代に栄西禅師によってふたたびお茶がもたらされ、そのときは抹茶の色と香りが日本人の好みに合い、お茶が日本に定着して「茶の湯」も流行することになった。