日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

406.ヒトの寿命

 1963年時点で153人しかいなかった日本の100歳以上人口は、2017年には6万7824人まで増えた。政府の人口統計によれば、2015年に50歳だった人の10人に一人は100歳まで生きる。日本の100歳以上人口は、2050年には50万人に達するという予測がある。記録上で最も長生きしたのは、1997年に122歳で亡くなったフランス人のカルマンさんとされる。「遺伝的に定められた人間の寿命」は55歳程度だという意見がある。55歳以降の人生は、公衆衛生や栄養状態の劇的な改善と医学の発展という「文明がもたらした生」といえる。かつては「めでたい」とされた長寿だが、現在では「長生きリスク」も指摘される。日本では65歳以上の人のうち男性の13%、女性の21%が一人で暮らしている。人数で592万人である。今後「孤独死」が問題になるといわれている。また高齢者の生活を支える公的年金は、少子高齢化が進行する中で将来の年金額が大幅に減るのではないかとの不安もある。