日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

404.脂肪、筋肉、メタボ

 動物の体に備わっている「脂肪」と「筋肉」。人間の場合、体重の約7割を脂肪と筋肉が占めている。体内の脂肪細胞は、大きさ0.1ミリほどの丸い細胞である。一部に核をもちアブラを貯める油滴という袋から成る。脂肪細胞は血管からしみ出した糖やアブラを取り込んで貯めていく。この脂肪細胞は食欲を抑えるメッセージ物質であるレプチンを出しており、それが脳に届いて私たちの食欲をコントロールしている。肥満は世界中で6億人以上といわれる。日本でも糖尿病の人が1000万人に達したとされる。生物の進化において「肥満」を経験しているのは人間だけである。現在は人体として想定されていなかった状態になっている。私たちの体は「動く」ことを前提につくられている。それなのに食べ物は満ちあふれ、体を動かす必要がなくなっている。メタボになると多くの病気を招いてしまう。メタボの脂肪細胞が誤ったメッセージ物質を発して、免疫の暴走が起こるためとされる。筋肉を動かすことでこうした状況を防止できるらしい。