日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

403.ヒトとイヌの歴史

 今年2018年は戌(イヌ)年である。犬は人類の祖先が最初に飼いならした動物である。犬の直系の祖先はオオカミであり、今でも犬の遺伝子の98.8%はオオカミと同じである。1万2000年前に最古の犬が人間と暮らすようになった。人間は犬に番犬としての働きを求め、犬は食料と安全を得ることができた。こうして人間は本来野生の動物を利用することを覚えた。8000年前になると犬の進化に人間が手を加えるようになった。そうして何世代もかけて狩りをする猟犬をつくりだした。またカナディアンエスキモードッグはそりを引くために育てられた種類である。犬ぞりを用いることで人類は雪上や氷上を大きく移動できるようになった。さらに牧畜に活用する犬をつくり出す。例えばボーダーコリーは、牛や羊などの家畜の群れを、守り移動させ集合させる能力を備えた。かしこい犬を選んで品種改良していったのである。2000年前以降、単なる働き手ではない新しい活用法が生み出された。愛情深い仲間にした(ペットにした)のである。そこで品種改良により犬種が増えていった。現在では世界中で5億匹もの犬が飼われており、犬種は400を超えるようになった。