日本技術士会東北本部

文責 : 東北本部技術士 佐藤

389.寿司ネタのサーモン

 秋になると日本の川にはサケがのぼってくる。サケは日本でも昔から食べられていたが、サケが食べるオキアミなどにはアニサキスなどの寄生虫がいるため、日本の食文化では加熱していない生のサケを食べることはなかった。したがって本来、江戸前寿司のネタにはサーモンはない。しかし今では生で食べられる「サーモン」が、寿司や刺身で提供されるようになっている。これは北大西洋にいる「タイセイヨウサケ」である。日本に輸入されるのは、ノルウエー産かチリ産の養殖もので、この養殖ものは人工的な餌を食べさせているので、寄生虫の心配がなく生でも食べられる。この人工の餌にはアスタキサンチンを加えて、身の色がきれいなサーモンピンクになるように調整されているという。こうした海外のサーモンは一年を通じていつでも提供されている。サーモンには北大西洋の「タイセイヨウサケ」と、北米の「ニジマス(トラウトサーモン)」とがある。